ターコイズ色でおしゃれなマグ『ファイヤーキングのミルクガラス ジェダイ』と『ホームステッドのマグ』

ファイヤーキングのミルクガラス ジェダイとホームステッドのマグ

憧れのミルクグラスのカップ&ソーサーの正体は?

今より自由な時間があった頃、食器のことばかり考えて雑貨屋を延々と巡っていた時期があった。
その中でアンティークショップで見かけた緑色のC&Sがやけに印象的だったが、特に情報もなかったので忘れていたところ、とある雑誌の紹介文に釘付けとなった。

ミッドセンチュリー&カフェブーム吹き荒れる2000年、代々木上原でオープンしたカフェの記事には、記憶の中にある翡翠色のカップの写真が添えられていた。
『Fireking cafe』である。
ずっと気になっていたカトラリーの名前が『ファイヤーキング』だとわかった。

耐熱性のミルクガラスは代名詞とも言うべきやわらかなエメラルドブルー色、ぽってりとしたフォルムに、光を受けた時の透き通るグラデーション。その美しさに虜になった私は、まだ有料化されていないヤフーオークションで『ジェダイ(ジェイタイド)』のC/Sを4客落札した。5000円だった。

ファイヤーキング再評価の歴史を紐解ければ、1996年にアメリカのカリスマ主婦マーサ・スチュワートが『ジェダイ』に注目したことに端を発するようだが、日本のファイヤーキングブームは、代々木上原発信であったことは間違いない。
私にとって2000年はミルクグラス元年であった。

週末の業務と化していた雑貨めぐりで代官山を徘徊しているとき、坂のところでたまたまファイヤーキングを大量に陳列している店を見つけた。細長く狭い店舗だが、白い壁に備え付けられた棚に『ジェーンレイ』や『ジェダイ』が綺麗に陳列されている。

ちょっとジェダイを買い足そうかなと手を伸ばした時、値札が目に入った。
C&S1客5000円であった。結構いい値段で衝撃を受けた。
ファイヤーキングはこの後さらに高騰するだろうという強い予感を感じた。

ほどなくしてファイヤーキングは一大ブームとなり、ファイヤーキング本なども登場、C&Sは1万円近くまで高騰した。
私の心のファイヤーキング熱は完全に鎮火された。

2003年にはビームスで『ジェダイ』シリーズが復刻されると聞きつけ、アンティーク価格の高騰が抑止されると思い新宿のビームスへ現物を見に行ったが、まるで印象が違っていた。
コレジャナイ感。
その輝きがなにかずうずうしいのだ。

やはり、長年使われ洗われたものだけが、あの繊細で愛らしい雰囲気をまとうのだろうか。

この年、どのくらい復刻版ファイヤーキングが売れたかは知らないが、2003年がブームのピークだったと思う。
定番品として販売が定着するならば歓迎だが、ブームとして市場を煽り価格が高騰することは、生活文化にとっては有害以外何者でもない。

マスプロダクツでリーズナブルなものが再評価されるのは結構だが、往々にして商社により工場が荒らされ大量販売後に陳腐化し、引くに引けなくないほど高騰した販売価格だけが残される。高額商品化した食器は生活文化ではなくなり、絶滅指定種でしかない。

日常的に使うものは、使うという行為とともにモノにも愛着が沸いていく。
アンティークとして飾られ、眺められる大衆食器なんてナンセンスの極みではないか。

ファイヤーキングを何とかリーズナブルに手に入れたい。
というより、キュートなミルクガラスのマグやC&Sを気軽に使いたい。
そんなことを考えていた時にたまたま見つけたのが『ホームステッドのマグ』である。

『ファイヤーキング』ライクなミルクグラス発見!

ホームステッドのマグは、ファイヤーキングのジェダイと同様の翡翠色のミルクガラスなのだが、1000円程度で購入できるのだ。
ファイヤーキングと比べればホームステッドのマグは耐熱性がないため、電子レンジ&オーブン不可であり、製造も中国製でブランドヒストリーなども皆無に近い。

しかし、耐久性が高く安価なミルクガラスを気兼ねなく使うという点では、そもそもファイヤーキングが普及した理由と同様のものだろう。普段コーヒーなどを飲むには十分な出来だし、仮に割れても我慢できる値段だ。

現在、不況の影響もあり、ファイヤーキングの値段もずいぶん落ち着いてきた。
アンティーク市場でも1客2000円程度で買えるケースもあり、また、2011年にファイヤーキングジャパン社が設立、一部商品の復刻版が生産されるようになった。
ジェダイのマグも3400円程度で購入できる。

ミルクガラスがデイリーに使えるような流れになり、嬉しい限りである。​

追加情報
2016年2月現在ではホームステッド社のミルクグラスの販売は終了している模様。代替案としては、下記が候補となりそうだ(こちらはプラスチック製)。

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